要約【DIE WITH ZERO】人生が豊かになりすぎる究極のルール

DIE WITH ZERO 書籍レビュー

こんにちは。サイドFIREを夢見る会社員、はんぺんです。

今回は書籍「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」のご紹介です。
ゼロで死ね。」ってなかなか刺激的なタイトルですよね。

お金をテーマにした書籍ですが、通常のマネー本とは視点が全く異なります。
普通は将来のために貯金することを勧めますが、本書は積極的にお金を使って経験を積むことの重要性を説いています。

ただ生きるだけではなく、十分に生きる。
経済的に豊かになるだけではなく、人生を豊かにするための方法を考える

お金を今しかできない経験や思い出作りに使って、できる限り人生を充実させるべきであり、ゼロで死ぬという目標を持つこと自体が、人生を正しい方向に導いてくれると説いています。

私はサイドFIREできたらいいなと思っていますが、本書はFIREの思想とは真逆の価値観を説くものでした。だからこそ、読んで良かったと感じました。

はんぺん
はんぺん

この本を読んで、「今を生きること」の大切さを、あらためて実感しました。

すべての人にオススメしたい名書です。

どんな人にオススメか

お金に興味があっても無くても得るもののある本だと思います。
ただ、アメリカの富裕層ならではの突飛な提案や極端な事例も満載なので、質素な日本人である私としては違和感がある部分もありました。こういった記述が苦手な方にはあまりお勧めできないです。

おすすめする人
おすすめしない人
  • 豊かな人生を歩みたい全ての人
  • FIREや蓄財に興味がある人
  • お金を使うことに不安や嫌悪感がある人
  • 貯金が生きがいの人
  • 富裕層の生活や思想に苦手意識がある人

本の概要(内容紹介、目次、著者のプロフィール)

内容紹介

本書にはイソップ童話の「アリとキリギリス」がたびたび登場します。
キリギリスは飢え死にしましたが、アリは人生を楽しむ時間があったのか?
現代の社会では、勤勉に働き喜びを先送りするアリ的な生き方の価値が持ち上げられ、キリギリス的な生き方の価値が軽視されすぎていると著者はいいます。

キリギリスはもう少し節約すべきだし、アリはもう少し今を楽しむべきなのだ

何も考えずに働き、貯蓄し、富を最大化させるのではなく、人生の喜びを最大化する方法を探し、たった一度の人生を価値あるものにしよう、というのが本書のメッセージです。

目次

本書では、人生を豊かにする究極のルール9つを順番に紹介しています。
目次を見るだけでも本書の全体像が大体わかるのではないでしょうか。

まえがき
ルール1 「今しかできないこと」に投資する
ルール2 一刻も早く経験に金を使う
ルール3 ゼロで死ぬ
ルール4 人生最後の日を意識する
ルール5 子どもには死ぬ「前」に与える
ルール6 年齢にあわせて「金、健康、時間」を最適化する
ルール7 やりたいことの「賞味期限」を意識する
ルール8 45~60歳に資産を取り崩し始める
ルール9 大胆にリスクを取る
あとがき

著者について

【著】ビル・パーキンス
1969年テキサス州、ヒューストン生まれ。アメリカ領ヴァージン諸島に拠点を置くコンサルティング・サービス会社BrisaMaxホールディングスCEO。49歳のミリオネア。アイオワ大学卒業後、ベンチャー・キャピタル、エネルギー業界を専門に金融業界で活躍。ヘッジファンドマネージャーとして大成功を収める。その後、映画業界にも進出。みずから俳優・監督して映画制作にたずさわる。高額の賞金を獲得するポーカーの名手としても有名。

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DIE WITH ZERO 心に響いたポイント ベスト3

第一位 ゼロで死ぬ

莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金をすべて使わずに死んでしまえば、人生の貴重な時間を無駄に働いて過ごしたことになる。その時間を取り戻すすべはない。 100万ドルの資産を残して死んだら、それは100万ドル分の経験をするチャンスを逃したということだ。(中略) それでは、最適に生きたとは言えない。

本書より抜粋

タイトルそのままですが本書ではルール3でその意味や理由を解説しています。

大人になれば選択肢が増え、どのように生きるか、時間とお金をいつ、どこに投資するかは自分で決められるようになります。でも、『時間とお金をどのように使うかを十分に考えている』という大人はあまりいないかもしれません。

私自身も深く考えずに、毎日会社にいって働き、当然に定年まで働くんだろうと漠然と思って生きてきたし、なるべく節約をして少しでも多くの貯金だをする方が良いと思っていました。
でも、死ぬ時に大金を持っていても意味はなく、使いもしないお金のために働いた時間はもっと別の経験に使うことも出来たはず。そう考えると、今日この時間を何に使うべきか真剣に考えるようになりますよね。
まぁ、大金を残して死ぬ心配は全くないのですが(そんな資産ない)、お金を無駄にするのを恐れて人生を楽しむ機会を逃すのはナンセンスだという主張は共感できます。

「子供のために遺産を残したい」というのもNGで、子供にお金を渡すなら死ぬまで待たずに適切なタイミングで贈与せよ、とも書かれています。
おっしゃる通り!ですよね。遺産相続時点で高齢になってしまった子供達は、受け取った財産を最大限に活用するタイミングをとうに逸していることでしょう。

この項目を読んで、死ぬ時に「あんなに働きすぎなければよかった」と後悔することがないように、自分が生涯に必要なお金を把握し、『時間とお金という限りある資源』をどう使うのか真剣に考えなくてはと思いました

はんぺん
はんぺん

「ゼロで死ぬ」のはさすがに不安だし無理だと思うけど、毎日を漫然と生きるではなく、自らの意思で人生を豊かにするよう舵取りしていかなくてはと感じました。

第二位 経験は私たちに、尽きることない「配当」を与えてくれる

人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年、さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。最後に振り返ったとき、その合計された経験の豊かさが、どれだけ充実した人生を送ったかを測る物差しになる。
(中略)
「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」

本書より

経験が「配当」を生み出すという視点が面白いと思いました。
確かに、楽しかった記憶や経験は何度も思い出し、その度に幸せな気持ちにさせてくれます。この幸せな感情が「配当」ということですね。私たちが楽しい時間を写真などに残しておくのは、この「経験の配当」をより鮮明に思いだしたいから、ということなのでしょう。

また、著者が父親にiPadを贈ったというエピソードも印象的でした。
父親は晩年、体力的に衰弱し旅行などには行けなくなっていたので、映像のつまったiPadをプレゼントしたそうです。老いた父親は、もう人生の新たな経験は望めないものの、画面に映る映像を見ながら、笑い、泣き、思い出に耽ることで大きな喜びを引き出す事ができたそうです。
これが「人生の最後に残るのは思い出」ということなのですね。

年を取るほど行動に移せる経験の種類は減っていきます。老後の備えはもちろん大切ですが、老後で最も価値が高まるのが「思い出」であることもまた事実。

大切なのは、自分が何をすれば幸せになれるかを知り、その経験に惜しまず金を使うこと
特に若い時の経験はその後の人生に大きな影響を与えることも多いので、少額を貯金するよりは経験に投資した方がいいと私も思います。
若くなくても今やりたいことが明確にあるのであれば後回しにせずやってみた方が後悔なく生きられるのではないでしょうか。

はんぺん
はんぺん

今しかできない経験を積み重ねて、豊かな人生を歩みたいです。

第三位 「いずれ失われること」に目を向ける

人は終わりを意識すると、その時間を最大限に活用しようとする意欲が高まる
(中略)
人は豊富で無限にあると感じられる何かに対しては、その価値を低く見積もりがちだ。だが現実には人生の各段階で使える時間はそれほど多くはない。もちろん無制限でもない。

本書より抜粋

物事は永遠に続かない、それを意識することで、目の前にあるものにもっと感謝できるようになります。働きすぎたことを後悔する人は多く居ますが、一生懸命子育てしたことを後悔する人はいません。その時々で、時間とお金の使い方のバランスを取ることが必要です。

人生の各段階の有限さを意識しやすくるすツールとして「タイムバスケット」が紹介されています。
現在から予測される人生最後の日までを5年刻みで区切り、死ぬまでに実現させたいことを書き出すという手法です。そうすることで『物事にはそれを行うための相応しい時期がある』という事実に気づけるといいます。

例えば、旅行を楽しむには、時間とお金、そして健康が必要です。80歳だと時間やお金はあるかもしれませんが遠くに出掛かる体力は無くなっています。そんなふうに考えると、『時間はお金よりもはるかに希少で有限だ』というのが納得できますね。

現役時代に「老後のために貯蓄する」と言っていた人も、いざ退職したらそのお金を十分に使っていないそうです。お金を使いたいという意思はあっても、年を重ねるごとにやりたいことも出来ることも変わりますし、意欲も薄れていきます。だからこそ、その時その時で最適な時間とお金の使い方をしっかり考えるのは非常に大切だと感じました。

はんぺん
はんぺん

お金も時間も健康もバランス良く持っているミドルエイジのうちに、好きなこと・やりたいことを沢山経験しようと思います。

まとめ

できる限り人生を充実させるにはどうすればよいか」。
価値観は人それぞれなので、「お金を積極的に使う」でも「少しでも多く貯蓄する」でも間違いではありません。この本に出会った時、私はすでにFIREを目指したいと思い始めていた頃で、ともすれば極端な節約や投資に傾倒しかねない時期だったこともあり、本書を読んで、良い意味でマインドをフラットに戻せた印象がありました。

健康(ヘルス)無くして富(ウェルス)に価値なし』。これも本書の中の印象的なフレーズです。
老衰してベッドから一歩も動けなくなった時に大金を持っていても、お金の有効な使い道は限られています。時間とお金を最大限に活かすためのカギは〝タイミング〟にある、ということですね。

「今しかできない経験への支出」と「将来のための貯蓄」の適切なバランスを取って、将来のために今を犠牲にしすぎることなく、豊かな経験を積み重ねていきたいと思います。

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